介護施設への入居や医療費の捻出のために、親の自宅を売却しようとする方は少なくありません。しかし親が認知症になると、不動産の売却が難しくなることをご存知でしょうか?それは認知症によって「本人の意思確認」ができなくなるためです。
この記事では、親の認知症で直面する不動産売却のトラブル例と、これらの問題を回避するための具体的な対策方法をご紹介します。
遠方に住む親の様子が気になる方、近ごろ親の様子がおかしいと感じている方は、今のうちに確認して対策しておきましょう。
【トラブル例】認知症で不動産売却ができなくなったケース
Aさん(50代男性)は、遠方に住む母親が高齢のため、施設への入居を検討し始めていました。実家の売却で得た資金を入居費用に充てる計画を立て、不動産会社と話を進めていきます。
ところが、その直後に母親が認知症を発症。不動産会社からは、母親の会話や判断が難しく意思表示できない状態では、売却手続きが進められないと指摘されました。
また、認知症の発症により預貯金が凍結されたため、結局Aさんは自身の負担で母親を介護施設に入居させることになります。
Aさんは母親の成年後見人を立てて、実家の売却を進めようと考えました。家庭裁判所への申し立てから成年後見人が選任されるまで約半年かかり、ようやく家庭裁判所に不動産処分の許可を申立て。
…しかし、売却は認められませんでした。
自宅の売却は叶わないばかりか、Aさんには介護費用の負担に加え、後見人報酬の負担も発生しています。
親の認知症で不動産売却ができなくなる理由とは?
親が認知症になると、不動産の売却は大きな壁にぶつかります。その理由は、法律上「不動産の所有者本人」が売却契約を結ぶ必要があるためです。
しかし、認知症によって判断能力が低下すると、本人の意思確認が難しくなり、契約行為が無効と判断される場合があります。その結果、子どもが代わりに売却を進めたくても、法律上の壁に阻まれてしまうのです。
さらに、認知症による売却の難しさは、銀行や不動産会社の対応にも影響します。たとえば、売却代金の受け取りや登記の手続きなどは、所有者本人の意思表示が必要です。認知症の方が意思表示できない場合、金融機関や法務局は手続きを受け付けず、売却は完全にストップしてしまいます。
このような状況を回避するためには、親が認知症を発症する前の対策が欠かせません。
不動産売却のトラブルを防ぐための具体的な対策
認知症による不動産売却のトラブルを防ぐために、有効な対策のひとつが「家族信託」です。
家族信託とは、親が元気なうちに、子どもなど信頼できる家族に不動産の管理・売却権限を託す仕組みです。これにより、親が認知症になって判断能力が低下しても、子どもが代わりに不動産を売却できるようになります。事前に契約を結んでおくことで、将来のトラブルを未然に防ぐことができます。
もうひとつの方法が「任意後見制度」の利用です。
これは、判断能力があるうちに親が家族や信頼できる人など後見人となるべき人(任意後見人)を選び、公正証書で委任内容を契約しておく制度です。本人の判断能力の低下が認められると、家庭裁判所は任意後見人の行為を監視する人(任意後見監督人)を選任し、契約が発効します。トラブル例のような法定後見と異なり、任意後見では契約内容に不動産の処分について委任する旨が記載されていれば、家庭裁判所の許可は不要です。ただし、家族信託に比べると手続きに時間がかかることもあります。
家族信託と任意後見制度には、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらが適しているかは、家族の状況や親の要望に応じて早めに検討しておきましょう。
まとめ:不動産を守るために今すぐできること
親が認知症になってしまうと、不動産を売却したくても法律上の制約により手続きが進められなくなるケースが多くあります。
親がまだ意思判断できるうちに、「家族信託」や「任意後見制度」で事前に対策しておくことは家族の負担を減らすことに繋がります。
今のうちに親子で話し合う時間を作り、将来「家が売れなくて困った」とならないよう、早めに行動をとられることをおすすめします。
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